◆
『「寒いね」と話しかければ「寒いね」と答える人のいるあたたかさ』-俵万智
俵万智の短歌が心に染みる。俺が部屋で「寒いね」と呟いてもただただ静寂に包まれるのみ。でも部屋には俺ひとりしかいないから、当たり前っちゃ当たり前だった。むしろ答える人がいたら怖いわな。でも今の俺なら返事をしてくれたのが幽霊だとしてもきっと嬉しさを感じる。
なぜ俺の隣には誰もいないのか。人肌が恋しい。温もりが、温もりが足りねぇ。誰か俺をあたためてくれよ。いっそ幽霊でもいいからさ。
◆
『ぬくもりを求め喘いでいる俺を嘲るように去り行くメーデー』-俺
突然メーデーという単語を使って短歌を作りたいという衝動に駆られた。衝動だからしょうがない。生きてりゃそういうこともあるよね。