さらば夢想の日々

脳をフル回転させ言うとんねん

2022.09.24_インクの染み

ゲームをやる時間がないと自分に対して愚痴のように繰り返し言い聞かせているのにも関わらず、スプラトゥーン3を買ってしまった。

 

スプラトゥーンをプレイするのはほぼ初めてなので、実際は細かいテクニックがあるのだろうけど「とりあえずたくさん地面を塗っときゃええんやろ?」精神で適当に操作し、勢いよくビュルビュルとインクを飛ばしている。

 

何度かオンラインで対戦もやってみた。

 

この手のゲームは上手くないので基本的にキルされることの方が多いのだけれど、対戦中すでに自チームのインクが塗られている部分をしつこいくらいローラーで上塗りしているプレイヤーを見かけた。まるで自分の攻撃を当てることを目的とする練習用のCPUのように動いていた。

 

もちろんそれはCPUではなく「しょうた」というひとりのプレイヤーだった。

 

スプラトゥーンは今作が初めての自分でも何となく察することができた。このゲームの根本であるルールを把握することができない、年端のいかないキッズがプレイしとると。幼稚園児くらいなのではないかと。

 

俺は自分のすぐ目の前にいる「しょうた」をどうしてもキルできなかった。いや、したくなかった。

 

彼をキルすること自体はとても容易なことだ。相手はインクに潜って身を隠すこともせず、こちらを視界に捉えているはずなのに向かってくることすらしない。だから自分が弾を撃ちさえすれば造作もなく倒すことができる。

 

けれど、ゲームというものはもっと楽しくあるべきなのではないか。

 

ここで俺が「しょうた」をキルしてしまうと「しょうた」にとってスプラトゥーンをプレイする時間は、ただ何も出来ず相手にやられるだけのつまらない時間だったという記憶になってしまうのではないか?

 

「しょうた」のお父さんとお母さんが「しょうた」のために買ったゲームを、自分の子どもの喜ぶ顔が見たくて買ったゲームを、俺が無碍にしていいのか?

 

俺はオーバーフロッシャーを逆方向に撃ち、スプリンクラーをあられもない場所へと投げる。

 

これで満足か、任天堂

 

貯金が増えない。頑張って働いているのに。

 

一矢報いたい。皆さんに対して。